この急須は王紅娟氏＊の作品で、「青蛙莲子壶」（蓮とアオガエルの急須）と呼ばれるこの急須は、芽吹いた蓮を本体に、丸めた蓮の葉を注ぎ口に、四方を太い棘で覆った蓮の枝を持ち手に、蓋に蓮の莢を使用した本物そっくりで鮮やかな蓮の実を表現し、その上に生き生きとした蛙をつまみとして造形した急須です。また白レンコン、赤い菱の実、緑の菱の実が脚として造形されています。作品全体の形は調和と均整が取れており、滑らかで優美な線があり、「生」への強い関心を反映しています。また蓮の花びらと蓮の葉の経線は滑らかで自然で芸術的に造形されいます。この急須は焼成するのが非常に難しく割れやすいため、完成するまでには高い技術が必要です。蓮と蛙が生き生きと描かれたこの急須は、どこから見ても厳しさと躍動感を兼ね備えています。また急須の柄を握ると、蓋の部分の蓮の実がしなやかに動きます。軽く振ると蓮の実が転がる、本当に珍しい紫砂急須です。コレクターや紫砂急須の愛好家にとって古典花柄紫砂急須の独特で高い技巧を駆使した急須として人気の逸品です。 高品質の花柄紫砂急須は、「形」「色」「細工」が有機的に組み合わされ、巧みに統合されていることが必要であることがわかります。紫砂製品の芸術的な特徴は言葉で伝えるのが難しいですが、この作品鑑賞頂くと芸術的な魅力を感じ取って頂けると思います。 ＊王紅娟（女）： 1967年宜興市の陶芸家の家に生まれ、幼少の頃から紫粘土アートの影響を受け紫粘土作品の制作に携わりました。中央美術工芸院で学んだ彼女の作品は伝統的かつ革新的、専門誌に何度も発表し陶芸コンクールで数々の賞を受賞しています。作品の形、魅力、面白さは絶妙で、全体的なレイアウトは仮想的かつ現実的、伝統的な中国の緻密な絵画の興味深いレイアウトを体現し、独特の個性を持っています。彼女の作品は国内外の人々に深く愛され、収集されています。 全幅：20cm 底幅：9cm 蓋幅：6cm 高さ：11cm 容量：500cc± 材料：紫泥 作成：全ハンドメイド 専用箱付。